ECサイトShopifyの初心者必見!オリジナルテーマ制作の基本を解説 〜環境構築編〜
ShopifyはWordPressと同様に、テーマを管理してデザインを変更します。
オリジナルのテーマのデザインを変更する場合、直接コードを編集します。
ここまでは、WordPressと同じですね。
編集したコードをアップロードする際は、通常FTPソフトを使ってアップロードするのが一般的かと思います。
しかしShopifyでは、ローカル環境のコードを編集しただけで、実際のサイトに反映することができる便利な機能があります!
今回はその便利な機能を含め、実際にオリジナルテーマを制作する際のローカル環境の構築について紹介します。
※登録や設定の画面は、今後変更される可能性があります。以降のスクショは2023年10月1日時点のものになります。
なお、執筆者はMacBookAir のM2チップ仕様のものを使っていることから、同じPCではない場合画面が異なる場合があります。その点、ご了承ください。
Theme Kitのダウンロード
さっそく初めて聞く名前で恐縮ですが、Shopifyにはテーマ用のコマンドラインツールがあり、それがTheme Kitというものになります。
インストールの方法は、公式ドキュメントに記載があります↓
https://shopify.dev/docs/themes/tools/theme-kit/getting-started
今回私のPCはmacOSであることから、macOSの方法でインストールします。
Windowsの方は、Windowsの方法に従ってダウンロードしてください。
macOSの場合、Homebrewというものを使ってダウンロードします。
持っておられない方は、下記のページからダウンロードします↓
https://brew.sh/
ターミナルを使って、下記のコマンド実行でもダウンロードは可能ですが、
/bin/bash -c “$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)”
今回はインストーラを使ってダウンロードします。
下記GitHubのページから、.pkgのファイルをダウンロードします。
https://github.com/Homebrew/brew/releases/tag/4.1.13
インストーラを起動すると、下記の画像が表示されます。
インストール後、下記の指示がある場合は、ターミナルでコマンドを実装する必要があります。
ターミナルを開き、下記のコマンドを実行します。※ユーザ名には、御自身のものを入れてください。
echo ‘eval “$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)”‘ >> /Users/ユーザ名/.zprofile
eval “$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)”
これでHomebrewの準備は完了です。
試しにbrew -vと入力し、バージョンが表示されればインストール完了です。
ここまで完了したら、下記のコマンドを実行することでThemeKitをインストールできます。
brew tap shopify/shopify
brew install themekit
最後に、ターミナルでthemeと入力してエラーがなければ、ThemeKitのインストールは完了になります。
Shopifyの設定
まずはshopifyのアカウントを持っていない場合は、Shopifyのアカウントを作成しましょう。
https://www.shopify.com/jp
アカウントを作成したら、ストアを作成してください。
ストア作成後、ログイン下画面の左サイドメニューの「アプリ」をクリックします。
次に「アプリと販売チャンネルの設定」をクリックします。
「アプリを開発」をクリックします。
「カスタムアプリ開発を許可」をクリックします。
【補足】
「アプリ」という単語でも意味は様々ですが、ここではThemeKitのことを指します。
また「アプリ」を開発するには管理者の権限が必要なので、ここではストア作成者が管理立場として
アプリの開発を許可する必要があります。
開発の許可ができたら、アプリを作成します。
次に、どのようなアプリにするのかを設定します。
「概要」タブの「Admin APIスコープを設定する」をクリックします。
今回オリジナルテーマなので、アプリとしてはテーマの編集を可能としたアプリにします。
下記赤枠2つにチェックを入れて、「保存」をクリックします。
その後、「API資格情報」タブにて、アプリのインストールを行います。
アプリがインストールできたら、アプリと接続を行うためのパスワードを取得します。
「トークンを一度表示」をクリックし、パスワードを確認しましょう。
ここで確認されるパスワードは1度しか表示されませんので、必ずメモを残しましょう。
ここまでが、Shopifyの画面で設定する内容となります。
テーマとローカル環境の紐付け
ここまでできたら、テーマとローカル環境の紐付け作業を行います。
先に概要をお伝えしますと、現在設定されているテーマを指定し、
そのテーマとローカル環境にあるコードエディタ(例えばVSCode)と紐付けします。
今回サンプルとして、現在設定されているテーマを「複製」したものと紐付けしましょう。
Shopifyの管理画面に入り、「Online Store」をクリックすると、現在設定されている
テーマを確認することができます。
その中の複製(Duplicate)をクリックすると、テーマが複製されます。
複製が完了したら、ターミナルを開き、下記のコードを実行します。
theme get –list -p=先ほど確認したパスワード -s=https://ストアの名前.myshopify.com
すると、存在するテーマが一覧で表示されます。
(↑ではテーマを複製していないので、Dawnというテーマのみ表示されています。)
ここでは、黄色の部分に記載されているID番号をメモしてください。
その番号が、今回コードエディタと紐づけるテーマのIDとなります。
もしテーマを複製されている場合は、複製されたテーマのID番号を控えてください。
次にテーマのダウンロードを行います。
ターミナルで、ダウンロードしたいフォルダに移動し、下記のコマンドを実行してください。
theme get -p=先ほど確認したパスワード -s=https://ストアの名前.myshopify.com -t=先ほどメモしたID番号
これで、紐付け作業は完了となります!
テーマを編集してみよう!
それでは、ダウンロードしたフォルダをコードエディタで読み込み、中身を確認してみましょう。
Dawnというテーマの中身が表示されるかと思います。
オリジナルテーマの作り方としては、この中身を参考にする、あるいはファイルを削除して
コードを組み込むとスムーズかと思います。
複製されたテーマであれば、自由に編集してみてOKです。
試しに、編集をしてみましょう。
まずはサイトを確認してみます。
タイトルが「Browse our latest products」となっていますね。
この文字を編集してみます。例えば「s」を抜いてみましょう。
冒頭でも説明した通り、Shopifyはローカル環境のコードを編集することで
自動的に変更を反映させる事ができます。
そのための準備として、コードエディタのディレクトリでターミナルを開き、
theme watch –allow-live
を実行します。
すると、データを保存するたびに、リアルタイムでサイト更新がされるようになります。
それでは、編集を行います。
「templates」フォルダの「index.json」の中に記載されている上記の文字を編集して保存します。
サイトを開き、更新してみましょう。
「s」がなくなっているのが確認できます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
やったことをまとめますと、
・Theme Kitをダウンロード
・Shopifyの設定
・紐付け
の3つで、ローカル環境の設定ができます。
サーバーやドメインを契約する必要がないので、簡単に試す事ができます。
ECサイトの受注前には、ぜひポートフォリオとしてオリジナルテーマを作ってみましょう!
NAKAJIMA